所長ブログ

2013年6月10日 月曜日

[書評]金子修編著 一問一答 家事事件手続法(商事法務)

久しぶりに一冊、書評をしたいと思います。(本記事は書評なので、ここからは、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)本年の1月1日から、新たに、家事事件手続法が施行された。この家事事件手続法は、はしがきのⅰ頁にも記されている通り、「家庭裁判所における家事審判及び家事調停の手続を定めた法律で、昭和22年に制定された家事審判法を全体として見直し、新たに制定したもの」である。もちろん、弊事務所では、家事事件も取り扱い、家事事件手続法施行後も何件か取り扱っているが、これまで受けていた事件は、概ね、定型的で(内容の複雑さはあっても)手続について、特別、内容を抑えていなくても旧法時代からの知識で概ね対応できる事件ばかりであった。

しかしながら、今回、少しややこしい遺産分割事件のご依頼があったため、手続についても再確認しておいたほうが良いと判断し、週末休みを使って、立案担当者が編著者であり、執筆者もすべて立案担当者であるこの本を読んだ。
この本は、全体は、550頁以上あるが、「新旧対象条文」や「審判を受けるべき者となるべき者一覧表」などの資料が半分以上を占めており、また、内容的にも制度の概要など全体の骨組みを、概ね、条文の配列に沿って解説しているため、基本を理解し、その上で、今後、情報を集約していく本として、重宝する本である。

法律に限らず、全体の骨組みがきちんと頭に入っていることは、ものを考えるうえで、大事なことである。家事事件手続法については、少しずつ、書籍が出てきているが、個々の手続きについての実務的な本が多く、全体像がきちんと示されている本は、まだまだ少なく、本格的な体系書やコンメンタールが出てくるまでは、重宝すると思われるし、本文はコンパクトで、資料が充実しているところも、情報の集約に便利な本だと思う、

家事事件に限らず、林浩靖法律事務所では、常に、新しい情報をフォローし、ご依頼者の方に少しでも有利な解決が図れるよう弁護士として、研鑽をしておりますので、何かお困りごとがございましたら、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

投稿者 林浩靖法律事務所

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