所長ブログ

2013年9月23日 月曜日

[書評]北居功=高田晴仁編著 民法とつながる商法総則・商行為法(商事法務)

3連休の最終日ですので、読み終えた本の書評をしたいと思います。今回、採り上げるのは、「民法とつながる商法総則・商行為法」(商事法務)です(本記事は書評なので、ここからは、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。

この本の編著者両名は、慶応大学教授で、北居教授の専門は民法、高田教授の専門は商法である。北居教授と高田教授の両名が編者となって、両名を含む21名の学者の共著として、本書は執筆されている。この本は、はしがきに「商法を勉強しながら民法の復習・理解の深化につなげる」(はしがきⅰ頁)とあるように、基本的には、学生向けの書物と思われる。以前、ブログにて、法律家の能力の低下について書きました(該当する記事は、こちら)が、法律家だけがレベル低下するはずはなく、法学部の学生の多くの理解も落ちていると考えられる。そういうことを考えたとき、今の学生には、民法を復習しながら、商法の勉強ができる本書のような本は、適切だとと思う。とはいっても、本書は、商法成立に至る歴史的経緯も踏まえられ、また、海上運送や鉄道運送、運送保険なども含まれ、保険法・海商法や鉄道営業法などにも目配りして論述されている点で、一通り、学習した者にも有益であると思う。そもそも、商法総則・商行為法は、もともと書籍の豊富な分野ではなく、特に、ロー・スクールが設立され、司法試験が、旧試験から新試験に代わり、商法総則・商行為法が出題されにくくなったために、ますます書籍が減少していることを考えれば、実務家にも役に立つ書籍だと思う。

林浩靖法律事務所では、常に、知識のブラッシュ・アップを図り、ご依頼者の方の利益を保護するために最も効果的な方法を取れるように、常に準備をしておりますので、何か困ったことがあるときは、早めに、東京・池袋所在の弊事務所にお問い合わせください。

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弁護士 林 浩靖

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