所長ブログ

2016年7月15日 金曜日

[書評]森島昭夫 不法行為法講義(法学教室全書)(有斐閣)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「不法行為法講義(法学教室全書)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書の著者は、名古屋大学名誉教授であり、民法、特に、不法行為を専門とされる。

本書は、1987(昭和62)年に出版された書物であるから、もう約20年が経過したことになる。当職が司法試験の受験生のときに、既に存在していた書物であり、参考書として手元に置いていた。
しかしながら、「不法行為法の規範内容に対する制定法規による枠付けは弱い」(1頁)上、「本書は、不法行為における現実の実践的な課題と学説の対応について全体的な鳥瞰図を示そうとしたもの」(2頁)であるから、条文に変化がない不法行為法において、まだ、有用な文献である。

実際、不法行為法の目的ないし機能においては、「市場メカニズムによる事故抑制機能」(477頁以下)など、現在でも、考える際の視点を与えてくれる書物である。

林浩靖法律事務所では、最新の情報を収集するとともに、長く生きている書物にも常に目配りして、お客様に常に満足できる最良のサービスを提供させていただく所存ですので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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