所長ブログ

2016年11月21日 月曜日

[書評]清野智昭 中級ドイツ語のしくみ(白水社)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「中級ドイツ語のしくみ」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書の著者は、千葉大学准教授であり、NHKのドイツ語講座の講師もされていた方である。

外国語学習のための参考書は、入手のしやすさにかなりの違いがある。勿論、一番手に入りやすいのは、英語である。英語なら、入門レベルから上級レベルまで日本語での参考書が本屋で探せば手に入る。次に入手しやすいのは、中国語とフランス語で、中級レベルまでは日本語での参考書が比較的揃っているが、上級の日本語での参考書を入手するのはかなり難しい。ドイツ語の場合は、入門レベルから初級レベルまでは比較的日本語での参考書が揃っているが、中級レベルになると日本語での参考書を入手するのはかなり難しくなる。本書は、「初級文法を一通り終えた方、あるいは長年ドイツ語を勉強していても何かすっきりとわかった気がしないという方を対象としたドイツ語文法の解説書」(3頁)であり、ドイツ語では珍しい中級レベルの日本語での参考書である。

「ドイツ語と日本語の否定の一番の違いは、ドイツ語では名詞自体を否定できるということ」(53頁)、「『時間-理由-様態-場所』の語順が確率的に多い」(55頁)、「ドイツ語の名詞には『性』、『数』、『格』の情報が常に内包され」ている(134頁)など、初級段階ではやっているはずなのに、意識できていないことや明確に説明されていないことを明らかにする説明がなされており、非常に有益な書物である。

外国語学習には、その外国語を学ぶということの外に、日本語を見つめ直すという部分があります。そして、弁護士は、意味のはっきりする日本語で書面を書く必要のある仕事です。

林浩靖法律事務所は、基本的な能力もきちんと向上させることを怠らずに業務しておりますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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