所長ブログ

2017年3月 8日 水曜日

[書評]山内弘隆・竹内健蔵 交通経済学(有斐閣アルマ)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「交通経済学」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書は、山内弘隆一橋大学教授と竹内健蔵東京女子大学教授の共著で、「応用ミクロ経済学の色彩が強い」(314頁)交通経済学の基礎を概説する書物である。出版から10年以上が経過しているが、まだ、色褪せていない。

本書は、「ミクロ経済学の基礎理論に基づいて交通を分析」(はしがきⅰ頁)する書物であるが、「現実政策、具体的施策を念頭に置いて議論」(はしがきⅰ頁)しているので、現実的な議論が展開されており、交通政策にも利用できる書物である。そして、「読者を、計量を含めた経済学的な分析の『入り口』に導くこと」(はしがきⅱ頁)を目標に掲げている。

経済学的な分析が万能なものではないことは、本書でも、経済学で用いられる手法である「費用便益分析は資源配分の効率化の手段としては実に有効な武器であるが、所得分配の公正化の手段としては実に無力な存在」(304頁)と述べられていることからも明らかであるが、経済学的な分析が政策決定にあたり、一つの有用な手段であることもまた事実である。

経済学は、法学の隣接学問の1つであり、その理解は、法学の理解も豊かにしてくれるものといえます。林浩靖法律事務所では、法律に限らず、隣接分野についても常に研鑽を怠らず、お客様に常に満足できる最良のサービスを提供させていただく所存ですので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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