所長ブログ
2017年6月 7日 水曜日
[書評]歴史教育研究会(日本)・歴史教科書研究会(韓国)編 [日韓共通歴史教材]日韓交流の歴史 先史から現代まで(明石書店)
1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「[日韓共通歴史教材]日韓交流の歴史 先史から現代まで」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。
本書は、日本と韓国の学者と教育関係者の研究会が、集団で執筆したものであり、「先史から現代までの日本と韓国の交流史を、高校生や若者のための歴史の共通教材として書いたもので」あり(436頁)、「日韓関係史を正しく理解する」(5頁)ために書かれた通史である。
日本列島と朝鮮半島は、ともに中華社会の周縁であった。そのため、どうしても中国の動向の影響が、日本列島と朝鮮半島の関係に及ぶ。江戸時代の「通信使外交は、日本と朝鮮両国の努力により維持された」(154頁)ものであり、近代になり、西洋諸国の影響が及ぶようになると、その近代化の速度が、各国の命運を分けた。「日本にとって、日清戦争は清との戦争だけでなく、朝鮮民衆との戦争でもあった。」(186頁)そして、日本による植民地支配と第二次世界大戦の終結による朝鮮半島の解放、そして冷戦の影響による朝鮮半島の南北分断の固定化を経て、日本は日韓基本条約を締結し、韓国と国交を回復した。しかし、「日韓条約は、両国間の歴史認識に関する問題、領土問題、日朝修好問題などが提起される度に、問題の根源として振り返られている。」(312頁)
日本と一番近い外国である韓国との関係、それは好悪だけで扱える問題では決してない。そして、在日コリアンも多く、その基本的知識を有することは、社会人として当然、要求される事項である。
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弁護士 林 浩靖
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