所長ブログ

2015年6月24日 水曜日

誕生日

林浩靖法律事務所の弁護士の林です。

当職は、本日、39歳の誕生日を迎えました。
30代最後の1年、皆様のお役にたてるように、日々研鑽してまいりますので、よろしくお願いします。

弁護士 林 浩靖

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2015年6月15日 月曜日

[書評]中村哲 ペシャワールにて 癩そしてアフガン難民(増補版)(石風社)



1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「ペシャワールにて 癩そしてアフガン難民(増補版)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書の著者は、医師でペシャワール会の現地代表である。1984年にペシャワールに赴任して、以後、ハンセン病を中心に貧困層の診療に関わってきた著者が「ペシャワールを語ることは、人間と世界についてすべてを語ることでと言っても誇張ではない」(250頁)という視点から、草の根の国際交流の在り方を、パキスタン北西辺境州におけるハンセン病の診療の中で見た、国際協力論であり、イスラム社会論であり、アジア近代史論である。

国際協力について、「実際に大きな力になるのは...小さな工夫の積み重ね」(97頁)であり、「国際援助が見栄えのするものに目が行ったり、その土地に住む人間を忘れて事業そのものが先行する」(68頁)ことを批判する。このような問題は、国際協力だけでは。大震災の復興事業にも共通するものであり、著者の具体的な経験から導かれたものが普遍性を有しているように思われる。
著者が、パキスタン北西辺境州に逃れたアフガン難民のハンセン病患者について述べていることは、福島第一原発事故の被災者に反復しているように思われる。国際援助を復興事業に置き換えれば、まさに再現であろう。歴史は反復することを実感するものである。

業務と無関係に、ただ書店で目にして手に取った書物でしたが、国際協力の在り方、人間の生き方、西南アジアの歴史、そして、原発事故の被災者との類似性と多くの点で考えさせられる書物であった。考えさせられる点が多い書物であり、これからも読み直しながら、いろいろ考えていきたい。

弁護士という仕事は、依頼者の皆様のために頑張るのは勿論ですが、生じているトラブルは社会情勢が反映される面があります。法律以外の点についても、常に関心を払っておりますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、正義を守る法律事務所である東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖


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2015年6月 8日 月曜日

[書評]外岡秀俊 3・11 複合被災(岩波新書)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「3・11 複合被災」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書の著者は、元朝日新聞の記者で、現在は、フリージャーナリストである。「震災後亥年間の経過を踏まえて」(284頁)「東日本大震災について、何が起きたのかを、できるだけわかりやすく、コンパクトに伝えることを目的に書かれ」た(はじめにⅱ頁)書物である。

著者が、ジャーナリストということで、「各章の1では私(評者注:著者のこと)が見聞きしたルポを置き、それに続いて2以降で全体の輪郭や、さらにそこから何を教訓として引き出し、何が課題として残っているのかをまとめ」ている(はじめにⅶ頁)ので、具体的な事実と、全体像や課題、教訓が結びつきやすく、イメージを沸かせることができる書物になっている。

東日本大震災は、福島県・宮城県・岩手県を中心として広範囲に生じた津波被害・液状化被害等と、東京電力福島第一原発事故に基づく放射能汚染による被害を生じさせた。自然災害と原発事故が同時に発生した「3・11は、かつて世界が経験したことない複合災害」(15頁)であり、「日本ではかつてないほどの広域・長期にわたる災害」(15頁)である。このような災害の全体像を、具体的事例に結び付けて論じている点で、有用性の高い書物といえる。もっとも、原発事故については、政府事故調中間報告書は出されていたものの、この事故についての最重要の基本文献である国会事故調報告書が提出されていない段階での記載のため、やや信用性に欠ける記述もあるので、その点には、留意する必要がある。

当職は福島原発事故の被害者救済に関わっているが、そのために、原発事故とそれを巡る事実関係には詳しくなるが、逆に、福島県・宮城県・岩手県を中心として広範囲に生じた津波被害・液状化被害等についての知識に欠ける面があります。しかし、周辺情報を押さえておくことも重要ですので、周辺情報にもきちんとキャッチアップして、これからも原発事故被災者のために頑張りたいと思います。

また、原発事故以外についての情報も、常にキャッチアップするように努めていますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

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2015年6月 1日 月曜日

[書評]伊藤和夫 予備校の英語(研究社)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「予備校の英語」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書の著者は、元駿台予備学校の講師で、大学受験英語の世界では、自他ともに第一人者として認められていた人物である。

当職は、大学受験のために浪人していた際に、講習で伊藤先生の講義を受けたことがある。その直後の1997年1月に、伊藤先生はお亡くなりになられた。

本書は、その伊藤先生の英語教育論をまとめたものである。英語教育を含む「外国語教育の最大の目的は日本語の理解と運用力を高めることにある」(123頁)という外国語教育の出発点を押さえた上で、「『読む』と言うのは英文を『内容』から考えると同時に『形』からも考えるという二重の作業」(170頁)という言語論や、「ゆっくり読んでわかる文章を練習によって早く読めるようにすることはできるが、ゆっくり読んで分からない文章が早く読んだらわかるということはありえない」(31頁)という当然のことを前提とした英語教育の方法論など大学受験英語教育の第一人者の言語論、教育論が明かされる興味深い書物である。

著者がお亡くなりになって、既に18年経ったが、状況が変化しているようには見えない。やはり、特定の分野で第一人者になるような方には、時代を超えた本質が見えているのだと思う。

当職は、まだ「第一人者」と評価されるような分野を持っているわけではない。しかしながら、そのような分野を持てることも目指して、日々精進していますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

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